『マンダロリアン』第3話

 あまりの素晴らしさに第3話の感想だけは以前の記事で書いてしまっているけれど、改めて。やはりこの回の良さは、主人公が常に顔を隠しているにも関わらず、その迷いや葛藤が伝わってくるところが大きいと思う。これは『ジェダイの帰還』のダース・ヴェイダーにも同じことが言えるけれど、ちょっとした仕草や間の取り方などで表情というのはすごく豊かになるようだ。C-3POなども、顔は固定だが感情表現がうまい。とは言えヴェイダーや3POには少なくとも目、鼻、口という基本的なパーツがくっついていることを思うと、非常にシンプルなマンダロリアンのT字バイザーにここまで表情をつけるというのは唸らずにはいられない。出発間近の宇宙船の中、「子ども」が遊んでいた操縦席のレバーを見てついに決断するシーンなど、あのT字の顔からあんなに表情を感じることができるとは思わなかった。それまでの揺れ動きが伝わっているからこそ、あの一瞬で一気に盛り上がる。

 ストームトルーパーたちを蹴散らして「子ども」を奪還するも、今度は商売敵に囲まれて絶体絶命。そこに駆けつけるのがマンダロリアンの同胞たち。たったひとりの仲間のために、「一族」が隠れているのを知られてしまう危険を犯して駆けつけてくれる。多くを語らない仲間たちだが、「我らの道」というたった一言があれば十分だった。言葉も表情も必要としない。とにかくT字の顔が印象的な回だった。