ハット族のバリエーションというのはたびたび考えている。ジャバ以外にもたくさんいて、大抵はガラが悪いこともわかっている。昔はハットのジェダイがいたなどという設定もあった気がするが、そういうらしくない立場のハットももちろんいいだろう(あの体型でどうやってライトセイバーを両手で構えるのだという議論も見かけたことがあるが、ジェダイなら必ずライトセイバーを使うというのが安直な気がする。フォース感応者のハットがいるなら、おそらく犯罪王と同様のポーズで寝そべりながら、果てしない瞑想の旅に浸り、哲学的、戦略的な助言をくれるようなキャラクターになるのではないか。寝そべって水煙管をふかしながら謎めいたことを言うなんて、なんだかルイス・キャロルの芋虫みたいだ)。
とはいえハットと言えばやはりギャングスタである。別バージョンの個体であることを示すにはできるだけジャバとは違う色彩であるほうがいい(ズィロ・ザ・ハットなどもその発想だろう)。羽飾りは1920年代のギャル、フリッパーのつけていたようなものをイメージした。ジャバの場合だとおやつのカエルが入っていた水煙管の水槽は1960年代のラバランプのようにした。台座はおそらくヴェルヴェット張りだろう。なんとなく空気の澱んだ古いキャバレーみたいな感じになったのではないか(そんなところ行ったことないが)。
なによりこだわっているのは二モーディアンの執事(メジャードモ)である。ジャバの執事ビブ・フォーチュナも好きなキャラクターだが、より卑屈そうで線が細く、弱そうなやつがハットの執事というのもぴったりではないか、そういう位置には二モーディアンがもってこいではないかというのは常々思っていた。おそらくこの二モーディアンはクローン大戦後、帝国による通商連合の国有化などの混乱期に暗黒街へと逃げ延び、このハットのもとに流れ着いたのだろう。法律屋か、会計係か、あるいはその両方も兼任しているかもしれない。二モーディアンの得意な商売のやり方はハットのもとでも大いに役立つはずである。