休み明け

 そろそろ今年最初の締め切りが近づいているので、非常に緩慢とした調子で年末に入ってきた仕事に手をつけ始めたのだが、やり始めてみるとかえって楽な気持ちになった。余計なことを考えなくていい。毎年思うが、かえってさっさと平常のペースになった方が気楽である。どうにもぼくは世間的に休暇のシーズンがあるといろいろ趣味に没頭しなければと思ってしまうのだが、結局今回も大してなにもやらずに終わった。放置していたプラモデルの箱の山の高さは変わっていないし、久しぶりに「家業」の真似事でもしようと思って世界堂で買ってきたラドールの粘土も、会計時に入れられた袋から取り出してさえいない。その袋には非デジタルな作品を作ろうと思って買ったイラストボードまで入っている。あれもやろうこれもやろうと空想していた頃が一番楽しいものである。
 とは言えそれらの作業というのも、結局はぼくにとって普段の仕事と大して変わらないものだ。それなら別に休みの間にこだわらなくともいいだろう。そもそも何故休みの間に仕事に似たことをやろうとしていたのか。ヘルキャット戦車のプラモデルを組み立て、Nintendo Switchでメダロットのソフトを遊んだだけでも十分である。