ろくに日の当たらない道の端にまだ雪の溶け残りがこびりついており、積み上げられたゴミ袋の中に緑と赤のクリスマス柄の包装紙がちらほら覗いている。その包装紙が破られてから二週間くらいしか経っていないのに、もうすっかり季節は変わったように思える。我が家のクリスマスツリーもすっかり片付けたし、なんならお正月の飾りさえも玄関から外されている。毎年のことだがこの一連の時期の体感速度は不思議である。年末年始などまるでひと月くらいあるような感覚だが、実際にはいつもの月末から月初への時間と変わらない、たった数日のことだ。その数日の間が実に慌ただしい。そのソワソワした感じは嫌いではないが、あっという間にあの時間が終わってしまったのは少し寂しい。しかし、まだ寒い冬は続く。