家にいるのは苦ではないが

 元来外に出て活動するタイプではないし、夜な夜な友達と集まってどうのこうのという娯楽とも無縁な生活なので、まあ別にそこまで苦痛ということもないのだが(ましてや家の中でやりたいことがあまりにも多い。そして今は仕事がいっぱいいっぱいなのでどちらにせよどこにも出る余裕などない)、それにしても気兼ねがない状態で閉じこもるのとなんらかの圧迫を受けながら閉じこもるのとでは全然心持ちが違うわけで、つまりはだんだん息苦しくなってきた。別に犬の散歩や買い出しには出ているし、完全な制限を受けているわけではないことはわかっているが、これでもやっぱり人間なので、いろいろくたびれてくる。どこか行きたい場所というものが全然ないという点が、ぼくの場合は救いだろうか。外に出て打ち込む趣味が生きがいで、ここに通わないと調子が狂う、楽しみがなくなる、というような人々の辛さはぼくなどに想像できるものではないだろう。自分に置き換えれば、本など読んでいないで外で遊べぇ!と言われているようなものだ。辛い。

 日毎に思うようになったのは、こういう状況下では他人の行動についてあまり意見を発さないほうがいいということだ。少し前にはぼくも皆おとなしくしてくれないかなあと思っていたものだが、正直今もそこは変わらないのだが、それでもやっぱり上に書いたようにひとそれぞれ生活様式と判断基準が異なり、様々な条件下を生きるひとがいる中で、それらを牽制するような言動は、少なくともぼく程度の人間は控えるべきなのだろうと思い直す。思慮深いとは言えない行動は確かにあるけれど、だからといってビジランテ的な態度が精鋭化されるのは、それはそれでよくない。現在皆でやっているこの取り組みの目的は他人を牽制することでも、正しさを振りかざすためでもない。

 というように冷静であろうとするのだが、まあはっきり言ってことあるごとに苛立つような日々である。なにかが悪いというよりは状況全てに嫌気が差してくる具合で、もとより世のテンションについていけない性分なので余計に疲れる。こういうときに癒しになるはずの『スター・ウォーズ』も、なんだか興醒めなことばかりで追いかける気が失せている。「クローン・ウォーズ」ももういいかな?というような気分。さあ、どうなるのかなあ。