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「フォースの覚醒」情報まとめページ
「スタ―・ウォーズの新作についてぼくたちの知るいくつかのことがら」

 2015年12月18日に公開された映画「スタ―・ウォーズ」7作目となる「フォースの覚醒」。2012年の制作発表から日々少しずつ新しい情報が流れた作品ですが、公開までのおよそ1年間にわたって当時の時点でわかっていたことのメモを順次ブログに掲載していました。このページはそのまとめです。
 尚、これらの記事は段階的に発表された断片をもとに新作映画の内容を予想考察するという目的で描いています。その中には後に判明した事実とは異なる記述も含まれていますが、断片的情報をうけてぼくが当時つけたメモを保存するためにもそのまま掲載します。
 ページの一番上にある記事が最終のものとなります。





13.本予告編





 今日が8日なので、公開まであと10日!公開が近づくほどこういった予想メモは意味がなくなっちゃうかもしれないけれど、ぎりぎりまで更新を続けたいところ。
 今までの予告映像はティーザー(特報)だったけれど、ついに本格的な予告編がお披露目され、「フォースの覚醒」の世界観がより一層鮮明になった。レイは惑星ジャクーの砂漠で墜落した船の中を漁って廃品を集める孤独な日々をおくっており、カイロ・レンはダース・ヴェイダーの後継者を自称して野望に燃えていた・・・。
 ルーク・スカイウォーカーがドロイドたちと出会ったのと同様に、レイもBB-8との出会いによって冒険に導かれるのだろうか。そしてレイは何故打ち捨てられたかつての戦場で独りで暮らしているのだろうか。
 印象的なのはハン・ソロが若者たちに「フォースは実在する」と告げるところ。一作目で老オビ=ワンを相手にフォースなどまやかしだと馬鹿にしていた彼が、ついにフォースについて語り出すというのか。ここで若い主人公たちと観客は同じ目線に立ち、ソロの口から銀河が辿った運命について聞くことになるのだろうか。
 主人公たちの属すらしいレジスタンスの基地での場面も好き。フィンとポーの関係や距離感も気になるし、なにより背後にいるレジスタンス兵たちの服装が洒落ている。旧三部作の反乱同盟軍の雰囲気が米軍なら、今度のレジスタンスはWW2のヨーロッパ風という具合だろうか。帝国を倒し、共和制復活に近づいたことで旧共和国にあったヨーロッパ的雰囲気が反乱軍にもたらされたと考えることもできる。カーキ色の制服はシックで、可愛らしくすらある。
 「レン騎士団」はファースト・オーダーのより上位の機関だろうか(旧共和国におけるジェダイ騎士団のような?)。彼らはなんの目的で暗躍しているのか。そこでのカイロ・レンの立場とはなんだろうか。彼が率いるからレン騎士団なのか、レン騎士団に属すからカイロ・レンという名なのか。この予告編はまんまと「気になる」を増幅させてくれるとともに映画公開を目前に、新しい世界観がどんなものなのかを垣間見せてくれた。
 尚、TVスポットもかなりたくさん出ているようで、正直追いきれていない。どれも似たようなものなのだが少しずつ変化がありそこでしか観られないシーンなどもある。
 (15年12月8日)

●ポイント
・レイはジャクーの砂漠で独りで家族を待っている。何故離れて暮らしているのか?
・カイロ・レンはダース・ヴェイダーの後継者として、暗黒卿がしていたこと、始めたことを完了させようという野望に燃えている。ヴェイダーがしていたこととは何か?
・ハン・ソロが若者たちに銀河の物語を聞かせる。「フォースは実在する」
・レジスタンスの服装のレトロさ
・レン騎士団とはどういう連中なのか。
・やはり全体に漂う既視感と新鮮さのバランスは絶妙


12.新キャラクター/ヴィラン編



  さて、ヒーローより魅力的で困るのがヴィランたちである。
 アダム・ドライバー扮するカイロ・レイだが、アダム・ドライバーといえばポー・ダメロン同様の赤いフライトスーツを着ている姿がリークされていた。そこでドライバーが演じるキャラクターはカイロ・レンではないのではないかともいわれたが、すぐあとに黒装束でトルーパーを率いるドライバーの姿が明らかにされた。では、フライトスーツを着ていた黒い長髪の人物は別人だったのだろうか。ここでひとつ立てられる説とは、カイロ・レンはレジスタンスの仲間だったが裏切るというもの。いきなりアナキン・スカイウォーカー・ルートに入ってしまうわけだ。彼がソロ夫妻の息子でレイの兄であるのが本当なら、彼は祖父であるダース・ヴェイダーに執着していることになる(祖父の遺骸を掘り出しにいき、焼け残ったヘルメットを手に入れるほどだ)。
 さらに言えば、Xウィングのパイロットだったカイロ・レンの裏切りが、さきに触れたポー・ダメロンの失敗にも繋がるのではないかとも考えられる。
 ぼくが今のところ新キャラクターの中で一番気に入っていて、その見せ場に期待しているのが、グウェンドリン・クリスティー扮するキャプテン・ファズマだ。クロムメッキのトルーパーの絵がリークされたときから、銀ピカの甲冑のようで気になっていたが、大柄な女性で(ぼくにとってはかなり重要だ)、ボバ・フェットに重なるキャラクターというからには好きにならないわけがない。今のところピカピカのイメージしかないが、薄汚れた姿も見てみたい。
 次世代の若者たちがメイン・キャラクターをかためる本作だが、ハックス将軍(「HUX」の訳がまだ定かではないが、ひとまずこう呼ぶが)もまたこれまでの帝国軍将校役としてはとても若い。だがこれまでの将校キャラに負けない貫禄がある。なんだこの袖を通していないコートは。ズルいではないか。オゼル提督が束になっても適わない有能さを示して欲しいところだ。
 というわけで今回は悪役サイドもちゃんと主人公サイドに対応したパーティ性があり、主人公たちよりも華やかでかっこよく見えてしまう。レジスタンスとファースト・オーダー、あなたならどちらを選ぶだろうか?
 (15年10月19日)

●ポイント
・カイロ・レンはソロやスカイウォーカーの血筋と関係有り?
・カイロ・レンがレイと兄妹である可能性→身内が宿敵というSW的伝統
・ファースト・オーダーの司令官はドーナル・グリーソン演じるハックス将軍

11.新キャラクター/ヒーロー編



  初の女性主人公ということで、デイジー・リドリー演じるレイに注目が集まる。とは言え今までの作品でもレイアやパドメは主人公のひとりとして活躍しているので、そこまで新鮮なことではない。主人公はひとりのようでありながら皆主人公でもあるのがSWの良いところだし、SWは男女ともに楽しめるものだとぼく個人は考えている。
 レイがソロ夫妻の娘である可能性は濃厚となっており、なんとなく設定は想像がつくのだが、フィンに関しては謎な部分が多い。最初のティーザー映像に冒頭から登場して以来新作におけるひとつの顔となっている彼を、同じ黒人というだけでランド・カルリジアンの息子だとする説もあり、それはさすがに安直だろうと思っていたのだが(安直というかやや乱暴のような気もする。ほかにも黒人は大勢いるという可能性を無視しているように見えるし、ランドの顔とフィンの顔は全然似ていないのに黒人というくくりで考えてしまう感じがいただけない)、ここへきてその可能性も捨てられないものとなった。フィンは「帝国の逆襲」で奪われたルーク・スカイウォーカーの青いライトセイバー(元アナキンのライトセイバー)をクラウド・シティまで探しにいくミッションを与えられているのだという情報もあり、そうなると空中都市を介してランド(「帝国の逆襲」では主人公たちがクラウド・シティでランドと出会う)のイメージと重なっていくのだ。フィンはコンセプトアートの段階からアナキン=ルークのライトセイバーを上着のポケットに入れている姿が見られているので、ライトセイバーを巡る冒険では重要な役割を果たすだろう。失われたはずのライトセイバーが取り戻されるということは、アナキン、ルークに続いて次の世代がこの武器を手にとることになり(恐らくはレイ。恐らくはね)、一本のライトセイバーが三世代に渡って受け継がれることになる。熱い。
 ポー・ダメロンはティーザー映像のせいでXウィングを乗り回しながら「フォオオオオオ!!」と叫んでる人、というイメージが強いが、あの様子からもポーのパーソナリティはそれなりに伺うことができる。要は調子に乗りがちなエース・パイロットといったところだろう。ポーはレイに恋心を抱いているが、レイの父ハン・ソロは、ポーにかつての無鉄砲で未熟だった自分の姿を見出しておもしろくないのだというような設定も広まっている。真意は定かではないが自然だし、人物相関図としておもしろい。
 そうしてポーはなにか失敗をするのだと思う。というのも、ティーザー映像ではブルーのXウィングに乗っているが、レゴ・ブロック等のオモチャでも明らかになっているように黒とオレンジのXウィングにも搭乗することになる(ドロイド・ソケットにはBB-8が!)。ブルーの機体に乗っている間めちゃくちゃ調子に乗っているので(「フォオオオオ−???ウ!!」)、黒オレンジの機体はやらかしちゃった後に乗るものではないだろうか。ポーがストームトルーパーに連行される様子も確認されているので、ブルーの機体は墜落ないし拿捕されるのだろう。失敗するヒーローは好きだ。なんといっても主人公の失敗は物語を動かす。
 (15年10月19日)

●ポイント
・フィンの任務はクラウド・シティで失われた、アナキンからルークが受け継いだ青いライトセイバーの回収→フィンが起動するシーン有り
・フィンはランド・カルリジアンの息子?(どうなんだろうね。。。)
・ポー・ダメロンは銀河内乱の英雄ハン・ソロに憧れ、その娘に恋している?
・ポーは劇中で二機のXウィングに乗る(ブルー/ブラック&オレンジ)

10.フォース・フライデー



 「スター・ウォーズ」といえば関連商品の膨大さだ。これはディズニー買収以前からの恒例行事で、新作公開の時期はたくさんの新商品が発売され、それらを通してまだ見ぬ新しい作品に思いを馳せることができる。新作をまったくやっていない時期ですら常にハズブロ社のアクション・フィギュアやレゴ・ブロックのセットなどは出続けているわけで、SWとオモチャは切り離すことができない。特にアクション・フィギュアは第一作目公開時からケナー社がメイン・キャラクターから脇役まで網羅するシリーズを売り出しており、後にハズブロ社に吸収されたあともその遺伝子は今日まで受け継がれている。映画とともに歴史を歩んで来たこの魅力的なプラスチックの人形についても語りたいところではあるが、それはまた今度にしよう。
 やっと発売されたばかりなので、まだまだラインナップは寂しいが、徐々にオモチャとして現れはじめた新キャラクターの姿形からいろいろな想像を膨らませることができる。
 「レジスタンス・トルーパー」というこの絶妙にダサい兵士だが、「レジスタンス」という言葉はレゴ・ブロックのセットにも登場している。恐らく主人公サイドの陣営のようだが、だとすれば反乱軍は?そもそもエンドアの戦いから30年、反乱同盟軍は銀河系の天下を取ることができたのだろうか?それは物語の重要なベースとなる点なので常に気になるところではある。ティーザー映像の大破したスター・デストロイヤーなどを見たところ、どうやら反乱軍は帝国を打ち破ることができたんじゃないかと思うのが自然だし、そうなれば体制側として銀河を統治しているはずだが、新たな脅威の登場で再び劣勢に追い込まれることになるのだろうか。序盤でこそ新しい平和な共和国として登場するものの、すぐに「レジスタンス」に格下げされて強大な敵に抵抗を余儀なくされるということか。あるいは、「レジスタンス」というのは従来の反乱軍(現在の体制や名称がどうあれ)からも分離した一派なのかもしれない。いずれにせよ反乱軍のようで反乱軍ではない「レジスタンス」、帝国軍のようで帝国軍ではなさそうな「ファースト・オーダー」の戦いは新世代の戦いになりそうだ。
 同じくハズブロのベーシック・フィギュアに登場した「ズヴィオ」というエイリアン。この円盤型のかぶりもの、なんだか既視感があると思ったら全く同じものを被っているキャラクターがCGアニメシリーズ「クローン・ウォーズ」に登場している。キューゾという種族のエンボという賞金稼ぎだが、彼は円盤型のヘルメット(シールド=ハットというらしい)をかぶっており、ときにこれをフリスビーのように投げて武器にしたり、裏返して両足に敷いて斜面を下ったりといろいろな場面で使いこなしていた。エンボも、ズヴィオと同じように口元を隠しているのだが、その顔つきも似ていなくもない(そっくりではないが)。これは同じ種族か。あるいは第一作目「新たなる希望」の酒場のシーンに登場したエイリアンのデュロスと、「ファントム・メナス」に登場するニモイディアンが親戚のような関係にあるのと同じように、関連性があるのかもしれない。
 (15年10月19日)

●ポイント
・レゴ・ブロックのセットやベーシック・フィギュアによれば主人公側の陣営名称は「レジスタンス」
・レゴの新「ミレニアム・ファルコン」のセットには「Kanjiklub Gang Member」(カンジクラブ?)というキャラクターのミニフィグが付属する
・レゴ・セットによれば「ファースト・オーダーのTIEファイター」(ただし黒地に赤いマーキングのエリート仕様)はコクピットの前後でパイロットが二人乗り
・レゴの「レイのスピーダー・バイク」セットには「Unkar Henchman」というキャラクターのミニフィグが付属する

9.メイキング映像



 ああだこうだ言いつつもやはり新着映像があるととにかく興奮してしまう。今回は予告編ではなかったけれど、十分新作の内容について想像させてくれる映像だったし、憎い演出やBGMで泣かされそうになった。
 ティーザー第二弾で登場した「現在」のハン・ソロに続いて今回は最新のレイア・オーガナの姿が見られた。もはや小顔で細身(あと巨乳)だったお姫様ではなく、かなり貫禄のある女大将といった雰囲気がある。一説によると今は「姫」ではなく「将軍」の地位にいるそうなのだが、実際はどうだろうか。いくつになってもお姫様でもそれはそれで良いと思うんだけどな。ちなみにぼくはレイア姫すごく可愛いと思っています。
 またかねてからカメオ出演の噂があったサイモン・ペッグが登場し、なんらかの役を演じているのがわかった。「スター・トレック」と「スター・ウォーズ」両方に出られるなんて幸せ者め!カメオとは言えどんな役なのか気になるところ(台詞の無い通りすがりの可能性も十分あるけれど)
 エイリアンのマスク制作の様子が映ることで、今回は着ぐるみエイリアンがたくさん出て来ることがわかる。フルCGのキャラクターが多く登場した前回の三部作へのカウンターだろうか。旧三部作の延長線にある世界を意識しているのかもしれない。そして当然ながら着ぐるみの技術が進歩しているので、目を見張るリアルさがある。質感だけでなく仕掛けの方も精巧になっているので着ぐるみなのにぐにゃぐにゃと表情が動いたりと、よりパワーアップしたエイリアン&クリーチャーを見せてもらえそうだ。
 この映像が憎いなあと思うのは、こうした新型エイリアン制作や表情操作のシーンを見せながら旧作の著名なエイリアンであるアクバー提督とニエン・ナンの登場を示唆するところ。この最新の着ぐるみ技術でアクバーが帰って来てくれるのはとてもうれしい。皮膚の質感もものすごく精巧そうに見えた。モン・カラマリの提督がどういう活躍をするのか気になって仕方が無い。
 (15年8月30日)

●ポイント
・新エイリアンの多くが着ぐるみで表現される→前回のプリクエル三部作でのフルCG主義への反動か
・レイア・オーガナの現在の地位とは?
・C-3POの左腕が赤いのは何故か?
・ポー・ダメロンがファースト・オーダーの捕虜となる→何故か?
・アクバー提督は現在も主人公側陣営の司令官か?

8.ヴァニティ・フェア誌



 少しずつ明らかになっていく情報をメモして想像を膨らませようというつもりで始めた記事シリーズだけれど、ここへきていよいよ新作の内容があまりベールに包まれている状態で無くなったというか、情報の流れが早過ぎて自分の中に落とし込む暇もなければ大して想像を巡らす余地もなくなってきたように思う。当然ながら公開日が近づけば近づくだけ「予想」が意味のないものになるだろう。それでもその日まで考察はやめないつもりだけれど。
 表紙を飾った新旧の主人公達の関係は当然気になるところだ。今のところデイジー・リドリー演じるレイという女性が主人公であり、彼女はハン・ソロとレイアの娘なのではないかという情報が一応有力となっている(レイの苗字はまだ明かされていない)。ジョン・ボイエガ扮するフィンはそのサイドキック的なキャラだと推測できるがこれがまたどこの誰なんだかわからない。まあ旧作の身内とは関係の無い人なのだろう。
 マスクを被っているときよりもアダム・ドライバーの素顔が露になっているほうがかっこよく見える悪役カイロ・レンも謎でしかない人物だけれど、ぼんやりした噂だとレイとは兄妹なんじゃないかという説も。これはぼくも結構気に入っている予想で、そのほうが話の展開が燃えるというか、カインとアベル的な構図にもなって良いのではないかなと思う。ダークサイドとライトサイドにきっぱり別れてしまった双子(ハンとレイアの子供が双子となれば、古くからのファンにはうれしいんじゃないかな)の対決。もしかすると一方の能力を両親が高く評価したためにもう一方が嫉妬して暗黒面に走ったのかもしれない(あくまで予想)。
 血縁関係にある人物が悪役というのも実にSWらしい。ダース・ヴェイダーはもちろん言うまでもなく、プリクエル(EP1-3)三部作の方でもドゥークー伯爵は主人公の師匠の師匠の師匠だったわけでこれも擬似的な近親者と言えるのではないか。というか、黒幕であるダース・シディアスの正体は主人公たちに近しい人物だったので、身内が悪役という法則はなんとなく一貫していると言える。ということは新作でもそれが生かされる可能性は十分あるってわけ。
 イラスト記事の方にも書いたけれど、新スノートルーパーは本当にラルフ・マクォーリーのコンセプト・アートの影響が強い。新型Xウィングの姿もまた旧作のコンセプトアートを見慣れているファンにとっては見慣れた形だ。だが残念なことにそのコンセプトアートを半端に真似した感が強い。ボツデザインの流用である上その「真似」なので始末が悪い。良いところもあるのだけれど、ぼく個人としては不満が残る。もちろん実際に飛び回って活躍するところを見るまでは断言できない(映画館を出た後のぼくがこのXウィング大好きになってるなんてことも容易に想像できる)。新作は旧作へのリスペクトが高くそれを尊重するあまりかえって斬新さから遠のいてしまったのではないかという不安もあるが、杞憂に終わると良いな。このあたりの旧作コンセプトアートと新作の比較も記事にしてみたいと思います。
 (15年8月30日)

●ポイント
・カイロ・レンは素顔を晒す
・数多くの新エイリアンが登場する
・ルピタ・ニョンゴがモーション・キャプチャーのためのマーキングを顔に施している→人間ではなくエイリアンの役?

7.ティーザー予告編(2)







 第7回です。今回は3枚に渡ってのレポートとなってしまいました。とても一枚におさまりきる情報量ではなかったのです。
 4月16日の発表会は、できればアナハイムまで行ってセレブレーションに参加して見聞きしたかったところではあるけれど、それでもライブ中継のおかげでその場にいる人達とほとんど同じ興奮を味わうことができた。こういうときインターネットがあって良かったと思う。
 トークショーでは監督や社長、出演者があれやこれや話していたのですが何ぶんそこまでの英語リスニングのスキルがないので、その内容は英語に強い人が翻訳して書き起こしてくれることだろう。とりあえずトークの内容で判明したのは、これまでタトゥーインだと思われていた砂漠が、実は新たに登場するジャクーという星だったということ。前回紹介したティーザー予告第一弾や、それよりも前に触れたアブダビの砂漠での撮影ロケ風景など、誰もが「砂漠」と聞いてお馴染みのタトゥーインを連想したはず。それでも、中には玄人ファンが「砂の色や地形がタトゥーインらしくない!」と論じてはいた。さすがに勘ぐり過ぎだろうとぼくも思っていたけれど、案の定タトゥーインではなかったわけで、そういう細かいところに気付く人達はすごいなあと思う限りだ。
 中継画面をワクワクしながら見続けていると、ようやく予告編第二弾が解禁された。こういう半ばお祭り騒ぎ的なムードの中で、リアルタイムで最新情報に触れるという体験はこれまであまり無かったので、それだけでもぼくにとって良い夜だった。
 まずは新たに惑星ジャクーのものであると判明した砂漠が映り、遠景には墜落したスタ―・デストロイヤーが山のような風景を生み出している。第一作目の冒頭で見られたような、お姫様の乗った船を追いかけてく巨大で強い戦艦、というイメージへのアンチテーゼのようにも思える。「ジェダイの帰還」でのルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)の「僕の家系はフォースが強い。父も持っている。僕もだ。そして僕の妹も。君も持っている」という台詞が流れていく。本来この台詞はルークがレイアに向かって言ったものだが、編集によりもう一人の、新しくスカイウォーカーの血を受け継いだ人物の存在を示唆しており、「帝国の逆襲」でのルークとヴェイダーの決闘で失われたはずの「アナキン・スカイウォーカーのライトセイバー」がその人物に手渡されるシーンも見られる。空中都市の奈落の底から回収されたのか、それとも形を似せて作られたのだろうか・・・。
 コンセプトアートにもあったダース・ヴェイダーのヘルメットの残骸は、とうとう実物がお披露目されたといった具合。冒頭のスタ―・デストロイヤーの残骸と続けて見ると、銀河帝国がとことん衰退したことを象徴しているかのようだ。
 ポー・ダメロン(オスカー・アイザック)がXウィングで飛び回るシーン、悪役カイロ・レンの姿もちらりと見え、レイ(デイジー・リドリー)とフィン(ジョン・ボイエガ)がともに危機を乗り越えていくというシナリオも予感させる。
 新しくデザインされたストームトルーパー達も、今まで以上に鮮明な姿を見せた。赤い大きな旗の前に集結したトルーパー達は真っ白で無駄な装飾がなく、ツルツルでシンプルである。イラストに描いていて改めて感じたけれど、このフォルムは大変美しい。絵に描いていてストレスが無いというか、むしろ快感を覚えるくらいだ(その美しさが再現できているかどうかはわからないけれど・・・)。けれど、彼らは帝国に見えて帝国ではない。この予告編全体が、「スタ―・ウォーズ」なのだけれど、どこか違う、別の「スター・ウォーズ」に見えるように。一体「ファースト・オーダー」とは何なのだろう。
 ラスト近く、砂漠に埋もれた巨大な宇宙船の、トンネルのようなエンジン・ノズルの中に、ミレニアム・ファルコンとそれを追うTIEファイターが入っていく。最初はこの大きくていくつもあるエンジンを見てなんの船だかわからなかったが、ぼくの友人が気付いたところによれば、これは「帝国の逆襲」に登場したスーパー・スター・デストロイヤーではないかということだ。確かに言われてみればこの巨大感はそうかもしれない。旧作に登場したスーパー級は「ジェダイの帰還」における決戦で撃沈されてデス・スターと激突し大きな火柱となったので、これは同型の別の船だろう。「ジェダイの帰還」から30年の間に一体どんな戦いがあったのか非常に気になる。スーパー・スタ―・デストロイヤーが撃沈されるくらいだから、このジャクーで行われた戦いは、帝国と反乱軍の戦いの行方を、帝国の敗退を決定づける重要なものだったのかもしれない。
 ラストに登場するスマグラー・コンビについてはなにも言い添える必要はないだろう。実際に予告編が公開された会場では大歓声が起こっていたらしい。ハリソン・フォードは飛行機墜落事故での負傷のためか会場に訪れなかったが、その場にいないことがより彼に伝説的な雰囲気を持たせて、この予告編を素晴らしいものにしている。なんでこんなインディ・ジョーンズと見まがうような革ジャンを着せたのかどうかはわからん。
 (15年4月28日)

●ポイント
・砂漠の惑星はタトゥーインではなく、「ジャクー」と呼ばれる
・惑星ジャクーには、インペリアル級やスーパー級といった帝国軍のスター・デストロイヤーが墜落し、埋没している→大規模な激戦が繰り広げられた?→帝国は衰退か
・コンセプト・アート通り、ダース・ヴェイダーのヘルメットの残骸がカイロ・レンの手に渡る
・フィンとレイがジャクーで助け合う
・フォースの力を受け継ぐ次世代のスカイウォーカーの存在が示唆されている
・帝国の後継陣営が「THE FIRST ORDER」(「ファースト・オーダー」)と呼ばれ、その要塞は雪山にある
・ファースト・オーダーのトルーパーは、ストームトルーパー(新デザイン)、スノー・トルーパー(新デザイン)、フレイム・トルーパー(火炎放射器を装備)の三種が確認されている
・クロムメッキのトルーパーは、ストームトルーパーの指揮官「キャプテン・ファスマ」→悪の脇役であり装甲服を着ていることから、旧作のボバ・フェットと通じる→グウェンドリン・クリスティーが演じる?
・ファルコンの船内でハン・ソロが相棒チューバッカに「帰ってきたぞ」と告げる→一時的にファルコンを手放していた?
・ファルコン内でBB-8がそうっと顔を覗かせる→伺っている相手はソロとチューイか


6.ティーザー予告編




 だらだらしていたら先日カルフォルニアはアナハイムでのイベント「スタ―・ウォーズ・セレブレーション」にてティーザー予告第二弾が発表されてしまったので、とても今更感があるが、ひとまずティーザー第一弾のおさらい。長年7番目のエピソードを待ちこがれていたファン達にとってファースト・インパクトとなったこの映像は、すぐに様々な予想、憶測の材料となった。
 そこでぼくの受けた印象を書くとするなら、それは「良い意味でのどこか違う世界」を感じさせた。まず最初に皆の意表を突く形で黒人青年が白い装甲を着て登場する。画面の中の彼自身、自分が置かれた状況に戸惑っている様子だ。この場面で「ファンフィルムではないか?」とうっすら感じたのはぼくだけではないと思う。「スタ―・ウォーズ」はファン・フィルムが数多く制作されている作品でもあるので、この場面はそういったファン制作のコスプレものに対する一種のパロディ(本物が逆パロディしているところがミソ)としても受け取れる。ついでに劇中においては、新しいストームトルーパー達はクローンではなく、様々な人種の人間で構成されているということが読み取れもする。
 そしてさらに追い打ちをかけるようにぼくらを釘付けにするのは、ボール型のドロイド、BB-8である。ユニークな形だが馬鹿には出来ない隙の無さを感じる。とにかく「なんだこれ!」と言って驚くことしかできない。このドロイドもどこかにぼくがよく知っているSW世界とは「どこか違う世界」を感じさせる。そのあとに登場する新しいXウィング・スターファイターも、出撃準備をするトルーパーも、十字型のライトセイバーも、まるで「スタ―・ウォーズ」が大好きな少年が「ぼくのかんがえたスタ―・ウォーズ」と題してクレヨンで描いて創作したかのような、従来の型にとらわれない、自由なアレンジが感じられるのだ。そして、この映画作りに携わっている多くの人が「スタ―・ウォーズ」のファンだった人達だとするなら、あながちその印象は間違っていないと思う。文字通り「ぼくたちのかんがえたスタ―・ウォーズ」なのだろう。
 最後に登場するミレニアム・ファルコンがテンションをマックスにしてくれる。このファルコンもまた、従来よりもやたらと平べったく見えたり、ところどころに改造が施されているように見える。同じ世界観でありながら、しっかり30年分の更新がなされた世界の中で”新しい”ミレニアム・ファルコンが伸び伸びと飛び回って予告編は終わる。これから一体どんな映画を見せてもらえるのか。ぼくはこれを目撃することができて大変幸福である。
 (15年4月23日)

●ポイント
・新ストームトルーパ?にはクローン人間がいない
・新型ドロイドがメイン・キャラの仲間入りか
・「ジェダイの帰還」で失われたミレニアム・ファルコンのパラボラアンテナが長方形のアンテナに取り替えられている
・悪役カイロ・レンは三股に光刃が伸びる十字型のライトセイバーを操る→起動する場所は雪の降る森の中→ヴェイダーのヘルメットのことを考えるとエンドアか?
・フィンとレイ、BB-8は同じ砂漠の星にいるらしい


5.コンセプトアート編(2)


 新しいストームトルーパーのデザインもリークされている。砂漠に埋もれた旧兵器とは裏腹に、新しいデザインでピカピカの兵士達が供給されているとはどういうことか。新作では帝国の復興が描かれるのだろうか。新しいトルーパーの”顔つき”は今までのストームトルーパーの不吉そうなしかめっ面とは違い、どこか満足げに(でもどこか意地悪そうに)口の両端をつり上げているように見える。そもそも、これが「ストームトルーパー」と呼ばれるかどうかもわからなければ、帝国軍(悪役)の兵士ですらないかもしれない。象徴的なキャラクターであることは確かだろう。
 同じようなデザインで、クロムメッキのトルーパーの姿も見られる。甲冑のように見えるこのデザインはスペースオペラになんとも言えない古めかしさを与えてくれそう。
 (15年3月6日)

●ポイント
・ストームトルーパーのデザインは一新される
・クロムメッキのトルーパーは指揮官である可能性


4.コンセプトアート編


 新作のコンセプトアートは現在インターネット上に多数で回っているが、特に印象的なのはやはりダース・ヴェイダーのヘルメットの残骸を手にする謎の人物の絵だろう。「ジェダイの帰還」のラストでヴェイダーの亡骸は息子ルーク・スカイウォーカーによって焼かれている。観るたびにちゃんと燃えるのかなあと思っていたが、案の定ちゃんと燃えていなかったようだ。この人物は30年放置されていた火葬の焼け跡から変わり果てたヴェイダー・ヘルメットを掘り出したのだろう。
 エンドアが登場するということは愛らしいイウォーク族も登場するだろうか?この不吉なキャラクターがエンドアの原住民を皆殺しにしたりしなければいいのだけれど・・・。
 出回っているコンセプト・アートはタトゥーインの砂漠の景色を描いたものが多い(※後にタトゥーインではなく新たな惑星ジャクーであることが判明)。スカイウォーカー生誕地であるタトゥーインが新作でもまた重要な舞台として描かれるのだろう。これらの絵ではTIEファイターやAT-AT、中には巨大なスタ―・デストロイヤーまで、帝国軍を象徴するようなメカが砂に埋もれて風化している様子が描かれており、ぼくは中でも脚を投げ出してくたぁっと地面に倒れて埋もれているAT-ATがお気に入り。こういった景色からぼくたちのよく知る帝国軍が、「ジェダイの帰還」の後で衰退の一途を辿ったのだろうということがわかる。
 (15年3月6日)

3.撮影現場編


 「古くて、新しい」や「使い古された未来」というようなコンセプトは「スター・ウォーズ」において重要なものとなっています。決してなにもかもがハイテクでピカピカの未来としての宇宙ではなく、「遠い昔、遥か彼方の銀河系」という、とても未来的な雰囲気を持つ世界であるにも関わらず昔話としての性質を持っているところがこの作品の魅力だと思います。
 新作でもその精神は健在で、砂漠に打ち捨てられた数々のオブジェクトはどれもSW的な”汚れ方”をしています。そして、よく目を凝らして写真を観ると、なにか見覚えのある部品が無造作に置かれていたり・・・。
 「スタ―・ウォーズ」シリーズを象徴するようなロケーションである惑星タトゥーイン(※)の、新たな面が観られるのが楽しみです。
 (※後にこの砂漠の星はタトゥーインではなく新登場となる「ジャクー」という惑星であることが判明する)
 (14年12月31日)

2.新キャスト編


 マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー)、ハリソン・フォード(ハン・ソロ)、キャリー・フィッシャー(レイア姫)、ピーター・メイヒュー(チューバッカ)、アンソニー・ダニエルズ(C−3PO)ら旧作キャストも出演すると発表されています(R2-D2役のケニー・ベイカーについては曖昧。R2の登場はもちろん確定していますが。。。)。個人的にはイウォーク族のウィケット役ワーウィック・デイヴィスにも出て欲しいところではありますが、どうでしょうか。 新キャストは若手率が高いですね。その中でクリーチャーを演じたら右に出るものはいないアンディ・サーキスや、スウェーデン出身のベテラン俳優マックス・フォン・シドーが際立ちます。「フラッシュ・ゴードン」の映画化権を得られなかったジョージ・ルーカスが代わりに「スタ―・ウォーズ」を構想したという経緯を考えると、1980年の映画版「フラッシュ・ゴードン」にてミン皇帝を演じたフォン・シドーがSWの新作に出演するというのは、巡り合わせを感じずにいられません。他にも「それでも夜は明ける」のルピタ・ニョングや、ドラマ「GIRLS」のアダム・ドライバーなど若手注目株からも目が離せません。
 そしてなによりメイン・キャラを演じると思われる新人女優デイジー・リドリーが、調べてもほとんどなにも情報が出てこないという本当に文字通り新人さんというところも驚きです。
 新キャストの出演作を全てチェックしたいくらいですね。
 (14年12月30日)

1.基本編


 「スタ―・ウォーズ」の新作公開まで1年をきりましたね。またリアルタイムでSWを楽しめると思うと(しかも今度は全くの新作だから展開も読めない!)うれしくて仕方ありません。わくわくしておさまらないこの気持ちを、こうして記事にすることで紛らわせたいと思います。新たな情報が入り次第まとめますので、あまり情報が追えていないという方の参考になればと思います。
 (14年12月30日)

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